2010年1月末に休止。ありがとうございました。
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世界中に生息する様々なモンスター。
それらは人類を脅かす存在であり、また人類の生活の糧になる存在でもあった。
これはモンスターと戦うことを選んだ一人の青年の物語である。
(※当小説は大人気ゲーム〝ポケットモンスター〟と
〝モンスターハンター〟を混ぜた2次創作小説です。)
(※完全にパラレルワールドなので
原作のイメージを大切にしている方は閲覧をお控えください。)
※ポケットモンスターハンター・補足
それらは人類を脅かす存在であり、また人類の生活の糧になる存在でもあった。
これはモンスターと戦うことを選んだ一人の青年の物語である。
(※当小説は大人気ゲーム〝ポケットモンスター〟と
〝モンスターハンター〟を混ぜた2次創作小説です。)
(※完全にパラレルワールドなので
原作のイメージを大切にしている方は閲覧をお控えください。)
※ポケットモンスターハンター・補足
ポケットモンスターハンター 第5話「森の生態調査」
トキワの森へ出向いたレッド達はトキワの森に3つ設けられているベースキャンプにやってきていた。
トキワ側とニビ側の入り口と森の中心にそれぞれハンター用のベースキャンプが設けられ、負傷して態勢を立て直すために休んだり、数日に渡り依頼をこなす場合寝泊りに使用される等されている。
『くっさ~。これってモンスターが嫌がる臭いを焚いてるんだっけ・・・・・・?』
「その通り。ハンター達が休む場所だからな。休んでるときにモンスターに襲われたら元も子もない。この臭いもハンター生活を続けていればすぐに慣れるさ。」
モンスターが嫌がる臭い・・・・・・人間でも普通に嫌な臭いなんだよなぁ・・・・。
タケシはあまり気にしてないみたいだし、もう慣れちゃってるんだろう。
「ん~、やっぱり食料は支給品だけじゃ足りないな。トキワで買っておいて良かった。」
『へぇ・・・・これが支給品。傷薬、携帯食料に武器を砥ぐ砥石も・・・・。』
支給品にある食料は携帯食料だけだった。それに支給された量は俺とタケシで分けると1日分にも満たなかった。確かにこれじゃあ足りないよなぁ。狩りは事前に色々なものを用意してから挑め・・・・と、そういうことなんだろう。
「まずはまっすぐニビ側のキャンプを目指そう。そこで休んだ後、ぐるっと遠回りをしてこのキャンプに戻る、と。」
『それを今日一日掛けてやるのか?』
「一日ですべての目的を達成できなくもないが・・・・、さすがに一日中動き回りっぱなしじゃあ疲れるだろ?2日目はまだ通っていない場所を通って、しっかり調査した後ニビシティのギルドに行って目的達成だ。」
『オッケー。あ、荷物はどうする?』
「そこに空いてる収納BOXがあるだろ。今日は戻ってくるからそこに夕食分の食料をしまっておこう。カギはちゃんと掛けておいて、失くさないようにな。」
準備も整え終わり、俺達はキャンプを発った。
森はある程度踏みならしてあり、辛うじて〝道〟と呼べるものが出来ていた。
しかし今回は森全体の調査なわけで、このような〝道〟を歩けるのも最初だけだろう。
しばらくして森に生息するモンスターを発見した。
「キャタピーか・・・・。あれは無害なモンスターだから、理由も無く手を出すなよレッド。」
『待って、えーと・・・・・・キャタピーね。』
「ん?なんだその本は。」
『オーキド博士にもらったモンスターの特徴が書かれた本さ。研究によってわかったこととか色々書かれてて勉強になるんだ。』
「ほぉ~、そうか。レッドはマサラタウンの出身だったな。」
『キャタピーは成長すると蛹(さなぎ)になり・・・・・バタフリーというモンスターになるのか。』
「蛹の時はトランセルと呼ばれているな。一概に〝蛹〟と定義せず、モンスターとしての名称が付けられてるのは、蛹の状態からでも動くことが可能だからだ。まぁ、ほとんど動けないレベルだが・・・・・・。」
『うん、本にもそう書いてあるな。タケシはそういう知識どこで仕入れてるんだ?』
「人に聞いたり、本を読んだり様々だ。知識があって損は無いからな。」
一流のハンターになるにはそういう知識は必要不可欠なんだろう。
タケシはそういうこと考えてなくても、素で知識集めてそうだけど・・・・。
『でも、無害って言っても一概にそうとは言えないんじゃないか?人間に攻撃とかしてくるんだろ。』
「こっちが刺激しなければそうはならないさ。それにキャタピーは狩っても良い素材は剥ぎ取れないし、むしろ生かしたまま捕獲したほうが良いんだ。糸を吐かせて採集できたりするからな。」
『あ、そうか。キャタピーを無意味に狩り過ぎると、糸が採れなくなるのか・・・・。』
「その通り。ビードルも糸を吐くが・・・・キャタピーとは少し〝質〟が違うんだ。」
それからタケシはモンスターと人との関係について語り始めた。
「モンスターは確かに俺達に害をなす存在だ。だが、キャタピーの糸のように人間が必要としてる素材を手に入れるにはモンスターは必要不可欠なんだ。だからこそモンスターの乱獲はしちゃいけない。今やってる生態調査は増えすぎているモンスターや減りすぎているモンスター等を見つけるのも仕事の一つ。増えすぎると人間に害を及ぼしたり、他のモンスターを脅かす存在になる可能性があるから、特別に狩る依頼をギルドが出すんだ。逆に減りすぎている場合は種の存続が危ぶまれるから、ギルドがそのモンスターの狩猟を制限したり、ギルドナイトが長い期間をかけてその種が絶滅しないようチェックし続けたりする。まぁ、絶滅の危機に陥ってるモンスターなんてほとんどいないんだけどな。」
タケシの話は、オーキド博士とはまた違った方向で〝モンスターと人との共存〟を示しているのだと感じた。
モンスターと人は相容れない存在だが、多くの人はモンスターがいるから生活が成り立っているのだ。ハンターはもちろん、ハンターの武器・防具を作る鍛冶屋、傷薬などを作る会社やモンスターの肉を加工して食品にしている人達・・・・・
モンスターが人に与えるのは害じゃない、ってことか・・・・。
「よし、ここらへんは特に異常は無いな。キャタピーもそれなりにいるし、草木を異常に食い荒らしているわけでもない。さぁ、どんどん進むぞ。」
しかしこの森は本当に広い。まっすぐニビ側のキャンプを目指しても、ゆうに3時間はかかるという。帰りは遠回りで戻るからもっと大変だ。とりあえずモンスターと遭遇することはあっても戦闘になることはなく、1時間数分で森の中心にあるキャンプに辿り着いた。
『ふぁ~疲れた・・・・。本当に広いなぁここ。』
「ははは。このぐらいで疲れてたらダメだぞ。まだ半分だ。ニビ側のキャンプまで後1時間半!」
『げぇ~・・・嫌でも体力付くなこりゃ。』
「ハンターは一に体力、二に体力!体力が無いとこれからハンターとしてやっていけないぞ。それに今は危険なモンスターが襲ってこなかったからまだ楽な方だ。まぁレッドはまだ新米だからこれから体力を付けていけばいいさ。」
森の中心のキャンプで少し休んだ後、すぐにニビ側のキャンプに向けて歩き始めた。
また何事もなくニビ側のキャンプまで辿り着けたが、武器や防具を装備したまま歩き続けるというのはかなり体力がいるものだ。
まだ慣れてないからしょうがないのだが、戦いになればこの格好で走り回らなければならない。
は・・・はやく慣れないとなぁ・・・・・・。
ニビ側のキャンプにやってきた時はもうお昼時だった。
「よし!そろそろ飯にするか!」
『ハァ~、腹減った~。・・・・でも飯ってパンかぁ。』
「おにぎりやサンドイッチじゃ、潰れて中の具が飛び出ちゃったりすることがある。こういう狩場での食事は食パンや菓子パンが一番良いんだ。」
ニビ側のベースキャンプで軽い昼食を取った俺達は、行きと違うルートでトキワ側のベースキャンプに向けて歩き始めた。
「行きと違って長く歩くことになるし、途中でキャンプも無いから結構キツイぞ。気を引き締めてけ。」
『おう!』
どんどん歩き進んでいく。だが辺りを調査しながらなので歩くスピードはゆっくりめだ。しかしタケシは本当に体力があると思う。タケシの装備している武器はランス。大きな槍と大きな盾を装備しながらこの距離をさして疲れずに歩いているのだ。う~ん、うらやましい。そしてタケシより軽装で疲れちゃってる自分の体力が情けない・・・・。
「おいレッド・・・・。あれを見てみろ・・・・!」
タケシの指差す方向を見ると、なにやら黄土色の物体がいくつか転がっていた。
たしかあれは・・・・・・コクーンだ。ビードルがスピアーに変態するためになる、いわゆる蛹の状態・・・・。
「ちょっと見に行ってみよう。どこか不自然だ。」
『確かに・・・・。』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『全部・・・・・・抜け殻?』
「みたいだな・・・・。しかし何故こんなところに抜け殻が集まって・・・・。」
『タケシ・・・・なんか聞こえない・・・?』
「・・・・・・まさか!この音はッ!?」
ビビビビビビビビビビビビビビビビ・・・・・・・・・・
段々と大きくなっていく羽音・・・・・・
次々と姿をあらわしてくるその羽音の主・・・・・・・
完全に囲まれた・・・・・・スピアーの大群だ!!
「まずいな・・・・この量はまずいぞ・・・・。」
『ど・・・どうしよう・・・・・・!?』
不自然に転がっていたコクーンの抜け殻はスピアーの群れが仕掛けた罠だった。
無数のスピアーに囲まれたレッドとタケシの運命やいかに!
第五話 終
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