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世界中に生息する様々なモンスター。
それらは人類を脅かす存在であり、また人類の生活の糧になる存在でもあった。

これはモンスターと戦うことを選んだ一人の青年の物語である。

(※当小説は大人気ゲーム〝ポケットモンスター〟
 〝モンスターハンター〟を混ぜた2次創作小説です。)
(※完全にパラレルワールドなので
 原作のイメージを大切にしている方は閲覧をお控えください。)


※シリアス分多目です。シリアスと言っても尻もassも関係ありません。


ポケットモンスターハンター 第3話「ハンター登録!」



ハンターのライセンスを取得するべく、マサラタウン付きのハンター2人に守られながらもトキワシティに向かうサトシであったが、突如現れたラッタに襲われ、自分がこれから死と隣り合わせの仕事をしていくのだと覚悟をする。2人のハンター、ヘイジとコウスケのおかげで難なくラッタを討伐し、トキワシティに到着。モンスターの恐ろしさをこの身を持って知ったサトシは、トキワシティで少し早い昼食を取り、気を引き締めトキワシティのハンターズギルドの戸を叩くのであった。

~トキワシティ~
俺は今、トキワシティのハンターズギルドにいる。
ハンターズギルドっていうのはハンターが仕事の依頼を請けたり、ハンター仲間と単に屯するだけの場だったり、ハンターになるための手続きもここですることになっている。
つまり俺はここでハンターになれるということだ。


「よぉ、マキ。久しぶりだな。」
「あら、ヘイジとコウスケじゃない。マサラ守衛の仕事はどーしたの。」
「すぐ戻るっての。今日はマサラタウンから新しいハンターを連れてきたのさ。」
あ、ども。サトシです。

ヘイジさんにポンと背中を押された俺は、マキと呼ばれた女性に挨拶をした。

「ここでハンターになる手続きすっからさ、あとは頼んだぜ。俺が手伝っても良いんだが、その間にマサラ付近で何かあったら大変だからな。」
「はいはい、わかりました。私はマキ。よろしくね、サトシくん。」
よろしくお願いします。
「じゃあ、サトシくん。俺達はもう行くよ。」
「やるからには精一杯がんばりな!応援してるぜ!」

別れ際の挨拶を済ませると、ヘイジさんとコウスケさんはギルドの戸を開いて出て行った。

「まったく、年に数回しか顔出さないくせに、すぐ行っちゃうんだからさ。忙しいのはわかるけどね。」
えーと・・・・、マキさんはヘイジさん達とどういう関係なんですか?
「どういう関係って・・・・まぁ、ただの顔見知りよ。ほら、私ってギルドで働いてるじゃない。そういう仕事してればハンターとの交流もあるわよ、そりゃ。」

・・・・・・どうやらマキさんはギルドで働いているらしい。
普通に私服だったから、ただヘイジさん達と知り合いなだけの一般人だと思っていた。


「はい、じゃあこの登録用紙に本名と登録名、生年月日、住所、年齢を書いて。あ、ここの顔写真は今から撮るから。」

目の前に出された用紙にはハンター登録用紙と書かれていた。
まず名前を書く、生年、月日・・・・今日の日付、18年住んでいたマサラの住所、18歳、以上を書き終えたとき、ふと気がついた。


・・・・・・ん?この登録名ってなんですか?
「あぁ、別に本名でもいいわよ。」
いや、そうじゃなくて・・・・。
「あ、登録名とは一体何か、ってこと?そりゃそのまんまの意味で、ハンターとしての名前よ。ハンターネームとも言うよ。普通に本名で登録する人もいれば、ヘイジみたいにハンターネームを本名と別にしてつける人もいるわ。」
え?ヘイジさんって本名じゃないんですか!?
「そーよ。アイツの本名はヘイジじゃなくてアキラだからね。ほら、得物がボウガンでしょ?なんでも昔いた銭形平次っていう偉人にあやかって、命中精度を上げる願掛けのための名前らしいわよ。」

なるほどな、と思った。なんたって命を賭けた仕事だ。少しでもそういう願掛け事に頼って、自分自身の能力を引き出そうということなのだろう。そういえば親父も時々、本名と違う名前で呼ばれることがあった。当時は親しさを込めてニックネームで呼ばれているんだろうと思っていたが、あれはきっとハンターとしての名前だったのだろう。
俺は少し考えてから登録名の欄に名前を書いた。


「じゃ、あとは顔写真だけね。はい、顔引き締めて~!」

インスタントカメラで顔写真を撮り、その写真の顔の周りだけ切り取り、登録用紙に貼られ、ハンターの登録は完了した。

これでもうハンターになったんですか?
「あとはハンターライセンスカードっていうものを作っておしまい。あとは手数料で1500円ぐらいかかるわ。今のうちに渡しておく?カードが出来た時でもいいけど。」

俺は自分の財布から1500円を出し、マキさんに手渡した。

「カードの作成にはちょーっと時間が掛かるから、トキワの宿泊施設で休んできてね。」

手続きを済ませた俺はすぐにトキワの宿泊施設(ちなみに宿の名前は「トキワの宿」)へと足を向けた。
手にはマキさんにもらった〝宿泊パス〟を持って。
この宿泊パスは一度に限り、宿泊施設に無料で泊まれるという代物だ。
パスにはちゃんと「ハンターズギルド・トキワ支所」という判が押されている。
何故これを手渡されたのかというと、ハンターライセンスカードを受け取れば
どこの町の宿泊施設でも無料で寝泊りが可能になるというからだ。
厳密にはそのハンターの所属する町のギルドに請求書が行く、という形だが。
さすがに食事代はハンター自身が出すものの、この利点は大きい。
俺はまだハンターライセンスカードを受け取れない状況にあるので、このパスをもらったのだ。

トキワの宿を目前にした時、風に飛ばされてペラペラと地面を這うカードを見つけた。
気になって拾ってみると、どうやらハンターライセンスカードのようだった。
まだ自分のものは持っていないが、親父のカードが家に大事に保管されているので目にした事はある。
こんな大事なものを落とすなんて、無用心な人もいるもんだ。
ハンターズギルドに戻って、このカードを届けようかと思ったその時、
トキワの宿から血相を変えて飛び出してきたハンターを見つけた。
おそらくあの人が落としたんだろう。


「うわぁぁぁぁ!!!どこだッ!どこに落としたんだぁぁぁーーーーッ!!!」
あのー、ちょっといいですか?
「き、キミ!俺のハンターライセンス知らないか!?いや、知らないよな・・・・!?気付いたら落としてたみたいなんだ!この辺りかそれとも・・・・・まさかトキワの森に落としたなんてことは・・・・・!?や、やめろ・・・・!それは・・・・・絶対に見つからないじゃないか・・・・・!そんなことは絶対に起こってはならないぃぃぃぃーーーーーッ!!!
いや・・・・・あの、これあなたのですか?
「え?・・・・・・。・・・・・・。・・・・・。・・・・・おおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!それはまさしく俺のライセンスカード!どこで見つけたんだい!?」
すぐそこでペラペラと風に吹かれてましたけど。
「そうか!落としたばかりだったか!ありがとう!・・・・キミも見たところハンターだな。名前は?」
俺はサトシ。正式にはまだハンターじゃなくて・・・・・・、今ライセンスカードを作ってもらってる最中なんです。
「ははぁ、なるほど。じゃあもうすぐハンターってことだな!」

さっきまであんなに取り乱していたのに今ではすっかり笑っている。
それにさっきチラリとカードを見たときに「HR:11」と書かれているのが見えた。
これはハンターランクが11という意味のはずだ。この数値なら結構手馴れたハンターのようだ。


「俺の名はタケシ!ニビシティを拠点にするハンターさ。ニビからトキワまで荷物運送の依頼をし終わったところだったんだよ。まだ昼だけど今からニビに戻るのもしんどいから、トキワで一泊しようと思ったら・・・・・・あの騒ぎさ。」
荷物の運送?ハンターが?
「ああ。まだハンターの仕事についてあまりよくわかってないのか?よし、俺が詳しく教えてやるよ。」

「――――っと、その前に宿泊の手続きしておかないとな!」

一先ず、宿泊の手続きを済ませた俺達は部屋に荷物を置いてから、トキワの宿のラウンジに腰を下ろした。

「まずはハンターの仕事からだな。ハンターの仕事にはいろんな種類がある。まずは一番有名なモンスターを狩る仕事だな。俺達人間に害を及ぼすモンスターが調査隊に発見されるか、町の人から依頼されるかした場合、ハンターが依頼をこなす。次に有名なのが依頼された品物を手に入れることだ。モンスターの生息地域に群生している植物だったり、モンスターの毛皮だったり、さまざまだな。たまにモンスターを生け捕りにして捕まえてほしい、なんて依頼もきたりする。」

そういえばヘイジさん達が「ハンターの仕事はみんなを守ることだけじゃない」と言っていたのを思い出した。今聞いた説明も似たような説明を受けた気がする。だが、ここで水を差すのも難なので、そのまま話を聞くことにした。

「そして、いまさっき俺がやり遂げた運送の仕事だ。手紙だったり、それ以上の大きさの荷物だったり、運ぶものは様々だ。手紙ぐらいならハンターランクの低いハンターでも依頼を受けたりできるぞ。あぁー・・・・ハンターランクはわかるか?」
はい。初心者のハンターが難しい依頼を受けて命を落とさないように設けられている制限としてのランク、ですよね。
「その通り。俺は今ハンターランク11だ。中ぐらいよりちょっと下ってところか?あと、敬語は使わなくていい。もっと気軽に話そう。名前も呼び捨てでいいぞ。」
いきなりだな・・・・・じゃあ、そうするよ。あらためてよろしく、タケシ。
「ああ、よろしくな!ところでサトシはまずどんな依頼を受けるつもりだ?」
とりあえず・・・・・・まずは採集系かな。いきなりモンスターの討伐依頼だと厳しいかもしれないし・・・・・。
「なるほどな。だが結局はモンスターと戦うのがハンターの宿命さ。最初から討伐というのも悪くは無いぞ。何も討伐依頼が出てるのは大型のモンスターだけじゃない。まぁ、今現在小型モンスターの依頼が出てるかどうかはわからないけどな・・・・・。」

それからもタケシとハンターの仕事のことで話し合っていたが、しばらくしてハンターズギルドから呼ばれたので再びハンターズギルドへと向かった。タケシも興味有り気についてきた。

「はい、これがハンターライセンスカード!表面には町々のギルドの統括本部であるセキエイギルドのロゴマークにハンターランク!裏面にはあなたの登録したハンターネームと登録地、つまりここ、トキワギルドがこの人をハンターとして認定しましたよーっていうような事が書かれているわ!」
おおおぉぉぉ・・・・・・!これが俺の・・・・ハンターライセンスカード・・・・!!
「ここにまた一人、新たなハンターが生まれた・・・・・・ってヤツだな!」
「あ、そうそう。そのライセンスは再発行ができないから、ぜーーーーーったいに失くさないこと!それが無いと失業しちゃうぞ!」
し、失業!?だからタケシはあんなに焦ってたのか!?
「そう。まさしくその通りだ。いや~、本当に焦ったんだからな、あの時は!」

再発行できないから、失くしたら失業・・・・・。たしかにライセンスカードは大事な物だという認識はあったけど・・・・・。失くしたら失業かぁ・・・・・。俺はたった今手渡された自分自身のハンターライセンスカードをマジマジと見つめた。大事なものだという話を聞いたせいか、このライセンスカードがキラキラと光って見えてきた・・・・・・。

あ、そういえばハンターランクの数値、これってどうやって変えるんですか?
「ひたすら依頼をこなすことね。そうすればポイントが溜まっていくから。一定以上ポイントが溜まったらランクアップ!専用の機械にカードを入れると数値の部分が更新されるってわけ。ただ、いくらポイントが溜まっても上がるランクに見合った実績を残さないとランクアップしないから気をつけてね。」

ライセンスカードを受け取った時、既に外は夕焼け空だった。
今から依頼を受けるわけにも行かないので一先ずトキワの宿に戻ることにした。

「そういえばサトシ。そのカードに書かれてる名前、本名じゃないよな?」
あぁ。ハンターネームを付けてみたんだ。
「そうか~、俺はそのまんま〝タケシ〟で登録しちゃったよ。・・・・・で、どんな名前なんだ?」

俺はタケシに自分のカードを見せた。

「ほぉ~。レッドか。中々格好良い名前を付けたじゃないか。」
実はこの名前、死んだ親父が呼ばれてた名前なんだ。最初はただのニックネームだと思ってたんだけど、今日、ハンターの登録名の話を聞いてさ、あれは親父のハンターネームだったんだな、って思ってさ。
「死んだ父親のハンターネームを、か・・・・・・。サトシ・・・・いや、レッドは親父を尊敬してるのか?」
ん・・・・、どうしてそう思う?
「いや、死んだ親父のハンターネームをそのまま自分につけるなんてさ、そうなんじゃないかなって思ったのさ。」
タケシの言う通りだよ。俺は死んだ親父のこと、今でも尊敬してる。それに・・・・・・レッドって名前もね。

こうしてサトシは、ハンター〝レッド〟として生きていくことを決めた。
サトシは何を思い、父親と同じ名を背負ったのか。
それはサトシ本人のみぞ知ることだ・・・・・・。

第三話 終
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